閑話小話 223 板谷峠の番人 ED78 EF71

皆さま おはようございます

今日はお仕事行ってきます。
今日中に仕上げねばならない作業があるのですが、初めて行うことで手探りなんですよね。プレッシャーが掛かりますが、なんとか物にしたいと思います。要領を得ればなんてことないハズです。

さて今回ですが、奥羽本線の峠です。そう「板谷峠」ですね。
碓氷峠と違いスイッチバック駅が4箇所と、距離が長いのが特徴でドラマがあります。

JR化後の最難所 板谷峠

大きなスノウプローとつらら切り、デフロスターが物々しい

皆さんご存知ですね。
奥羽本線にある屈指の峠で碓氷峠や瀬野八と並ぶ難所であります。33‰の勾配、半径300mのカーブ、19箇所のトンネルが連続する線形で、予算の都合から途中4駅はスイッチバック駅となりました。そのため勾配対策として、勾配と自然環境に対応した補助機関車を連結し運行しています。奥羽本線は、東京と山形・秋田・津軽地方を結ぶ重要路線であったことから、急行列車や貨物列車が多く設定されていましたが、急勾配であるため低速運転せざるを得ず、また、スイッチバック駅には通過線がなかったことから全列車が各駅に停車していきました。しかも有効長もないため制限も大きかったようです。

このため、まずは直流電化しスイッチバック駅には通過線を設置しました。後に電化方式を周辺に合わせるべく交流に変更し複線化も行っています。1960年代から気動車特急「つばさ」の運行時にEF71電気機関車が補機として連結されるようになります。補機が不要の想定で大出力エンジンを搭載するキハ181系が運行開始しましたが、過負荷運転による故障が相次いだために補機の連結が継続されます。1970年代に485系が投入され補機は不要となりましたが、寝台特急「あけぼの」が改軌による迂回で板谷峠を走行する際は補機を重連にして対応しています。一番の見所だったかもしれません。

その後、山形新幹線を直通させるために標準軌に改軌され、4駅のスイッチバックは廃止となるなど生まれ変わりました。しかし、碓氷峠廃止後では最急勾配の区間となっており難所であることには変わりません。カーブの連続や気候条件によっては大きな障害となるために、地下トンネルの設置が検討されているようですが・・・具体的なことは聞こえてこないですね。

交流機ならではの屋根上
ED78

奥羽本線・仙山線内において、「あけぼの」や「津軽」、貨物列車の先頭に立ち幅広く運用されました。単機運用だけでなく、ED78同士、EF71との重連でも運用されています。計画段階では、ED78は本務機として前後の区間から牽引し、EF71を板谷峠越えの補機として用いるはずでありました。が、仙山線運用をED78に統一したことからEF71の運用範囲が広がり、本務機・補機の区別が明確でなくなったそうです。「あけぼの」運用では編成重量から重連となりましたが、冬季はED78同士ではなく駆動軸数の多いEF71との重連が望まれたそうです。東北本線不通時には「北斗星」も牽引しています。

EF71

1968年に福島ー米沢間が交流へ切り替えられたことにより運用が開始されました。ED78と同様に「あけぼの」「津軽」に普通列車、貨物列車と広範囲に活躍しました。前述の通り、ED78との区別が曖昧になっていましたが、キハ80/181系の補機として特急「つばさ」の運用に入っていました。寝台特急「あけぼの」の運用ではED78との重連で牽引し、冬季はF型らしい安定感で活躍しています。一般区間に適応しない特殊設計が仇となったか板谷峠での運用に留まっており、新幹線建設工事による標準軌化によってED78より早い1993年に引退となっています。

模型はKATOから・・・

花形特急運用 「あけぼの」は重連で

ED78/EF71ともにKATOから製品化されています。EF71はたまに見掛けますがED78は市場から消えましたか・・・ほとんど見なくなりました。再生産待ちの方は多いように思います。この2機を入線させたらやりたいのは、やはりキハ181系「つばさ」の補機と「あけぼの」の本務機でしょう!赤い交流型電機が特急色の車両や青い客車の先頭に立つのは何度見てもウットリします。

ED78/EF71に限らずですが、KATO車は重連運用でも次位の機関車のヘッドライトが点灯してしまうのが納得いきません。TOMIX車のようにライトスイッチを搭載してくれるとありがたいのですが如何でしょうか。現状ではビニールテープを切り出して遮光しています。。。
客車の牽引では問題ありませんが、キハ181系等の牽引にはモーター車数にも注意が必要です。当区の「つばさ」編成は2Mですので、EF71連結時は3Mとなります。室内灯もありますからパワーユニットへの負荷が心配になります。

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こちらも花形特急運用 「つばさ」にはEF71が

機関車の運用自体を減らしつつあるJR東日本です。ファンとしてはドラマが楽しめるので歓迎ですが、実務を行っている方々の苦労を考えますと・・・峠の登り降りなんて絶対に辞めたかった運用でしょう。在来線に電車が走り、新幹線がここまで整備されれば難所の話しはもう昔話のようです。私自身も子供の頃のことでしたので薄っすらとしか覚えておりません。しかし、模型を走らせながら当時のことを調べ当時の苦労を知ると唸ってしまいます。大変な時代でしたが、その経験があるからこその電車であり新幹線だと思うと深く感じるところがありますね。感謝感謝であります。

今回はこの辺で・・・
次回もお楽しみに~

コメント

  1. クモハ489-901 より:

    こんばんは。
    今日は某大型リサイクルショップへ行って来ました。「鬼滅の刃」コーナーは凄い人だかりで、何かと覗いたら、「胡蝶しのぶ」の刀のおもちゃ?
    で盛り上がっているんですね…。
    密になってはいけませんので、すぐに退散して来ました。(笑)
    「峠」には特殊な装備の機関車、それも重連が設定されているんですね。
    碓井峠が直流の青×青なら、板谷峠は
    交流の赤×赤でしたね。
    今の時期は紅葉でキレイだろうなぁ…。赤い機関車に紅葉が映えたでしょうね。おっと。もちろんミニ新幹線にも紅葉はお似合いです。(笑)

    • クモハ489-901さま

      おはようございます
      コメントありがとうございます

      胡蝶さんの刀ですか~。見てみたいですね。
      このあいだ、本物の刀鍛冶が日輪刀を考察するような動画を観ました。
      なかなか興味深かったですよ。
      旧客か50系客車に陣取って峠駅に行ってみたかったです!