閑話小話 196 ED75で往く 寝台特急「あけぼの」

皆さま おはようございます

少し汗ばむくらいの天気となりました。お出掛け日和な週末になりますでしょうか?
ちょっと気分転換がてら潮風に当たりにお出掛けしたいところです。

さて今回ですが、赤い機関車が牽くブルートレイン「あけぼの」です。
EF81によるスルー運転がなされる前は3回も牽引機を交換して上野ー青森を駆けました。

寝台特急「あけぼの」

24形時代と25形時代

1970年に上野ー青森間を東北本線・奥羽本線経由で結んだ定期寝台列車であります。さらに臨時便として上野ー秋田間でも運行しており、最盛期は1日3往復が運行していました。しかしながら、青函トンネル工事で1往復減便、山形新幹線敷設工事のために経路変更と列車名を「鳥海」に変更し、残る1往復も陸羽東線・奥羽本線経由となりました。1997年には秋田新幹線が開業し既存の陸羽東線・奥羽本線経由の「あけぼの」は廃止、高崎線・上越線・羽越本線・奥羽本線経由の「鳥海」が「あけぼの」に改称されて最後まで運行されました。まさに新幹線に振り回された人生(車生)でありました。

1日1往復で乗車率はそこそこ保っており、しかも上向き傾向と、東北新幹線の新青森延伸以降も運行され根強い人気がありました。残念ながら2014年に車両の老朽化を理由に定期運行を終了しています。

「赤べこ」も金帯をまとうと垢抜ける

1980-90年代の黒磯以北で活躍したED75に注目してみます。
東北本線では黒磯ー福島間、黒磯ー小牛田間のときもありましたが、青森の1000番台が先頭に立っています。奥羽本線内では新庄以北で秋田の700番台が担当しましたが、冬場は空転対策のために青森機との重連で運用されました。とにかく、電化工事や新幹線工事のために経路が変わり、都度牽引機も変わるために頭の中がややこしくなるのが正直なところです(汗)

ED75-700

奥羽本線・羽越本線等の耐雪・耐塩害対策用の機体で、1970年代に約90両が配備されました。
交流機といいますと、屋根上が高圧線や碍子で賑やかな印象を持ちますが、日本海沿線を走行することから塩害が懸念され、高圧機器類を室内に配置したためすっきりとした屋根上となっています。その室内に収納するスペース確保のため機器類は小型軽量化されているのも特徴です。そして、パンタグラフは耐雪性のある下交差式に、前面の飾り帯は塩害で腐食するため塗装で施すなど徹底した対策が講じられています。全機が秋田に所属しましたが、EF81の増備やEF71の置き換えのために福島に転属しています。また、1986年には青函トンネル専用機ED79の種車として34両が改造されています。異端児はオリエントサルーン専用機でしょうか。専用塗色をまとった機体が5機おりました。

TOMIX・KATOから専用編成が

すっきりした屋根上の700番台

両社から専用編成が製品化されていますので、気になった方は是非入手されてください。少し前にKATOが24系25形の晩期編成(しかも通常品)が再生産されています。TOMIXは「さよなら あけぼの」が該当しますがコレクターズアイテム化していますので、ご縁がない限り強くオススメしません。

当ブログにおいて何度もご紹介している「あけぼの」ですが、時代によって経路が変わったために牽引機も変わったんですね。客車1編成と牽引機を数機持っていますと何度でも楽しめる列車ですので、是非オススメしたい列車なのであります。KATOの客車は比較的手に入りやすいですしね!

違った言い方をしますと・・・
各牽引機を集めたくなる「あけぼのスパイラル」もあるということです(笑)
このあたりは自己責任でお願い致します・・・

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カニ24とカヤ24

ブルートレインに室内灯は必須でしょう。取り付け作業はさほど難しくありませんから挑戦してみてください。床下・台車部分からボディが外せさえすれば簡単です。KATOの室内灯の場合は、多少の組み立てが必要です。金属パーツの取り付けについては、少し曲げたりして電気的な接点を意識するとよろしいかと思います。TOMIXはポン付けで簡単ですね(高いけど・・・)。晩期編成は、さほど長くないので模型的に扱いやすいのもいいですね。

数あるブルトレの中でもドラマの多い「あけぼの」です。
経路変更の多さ、合わせて機関車交換の回数も多いです。模型で再現するにはうってつけです。
是非やってみませんか?

今回はこの辺で・・・
次回もお楽しみ~

コメント

  1. クモハ489-901 より:

    こんばんは。
    今年の紅葉のスピードは早く感じます。夏の乾燥と高温が原因でしょうか、紅葉してすぐに散らなければいいですね…。
    「あけぼの」、往く路は変われどその活躍は素晴らしきものでした。
    経由が変わって、それに対応する機関車、「ゴロンとシート」などのささやかなサービスも目立ちましたね。
    これから先に寝台の列車(電車)が登場しても、「ゴロンとシート」のような設備があってほしいですね。
    「旅は道連れ世は情け」って言うじゃないですか。(笑)

    • クモハ489-901さま

      こんにちは
      コメントありがとうございます

      「あけぼの」は乗車率が人気を物語ってますよね・・・
      老朽化で廃止させるには惜しい気がしてなりません。
      電車化で復活!なんてことないかなぁ・・・

  2. […] DE10重連の「あけぼの」は、貸しレで注目してもらえる編成なんですよね。単機では非力でも、重連で懸命に引き上げる姿に手に汗握って応援したくなるんです。EF64やEF81にはない雰囲気がありますね。DE10にとっての花形運用ですから・・・模型からも目が離せなくなります。「あけぼの」の過去記事はこちら 閑話小話 86 「あけぼの」を思い出す 閑話小話 196 ED75で往く 寝台特急「あけぼの」今回はこの辺で・・・次回もお楽しみに~ […]